瓦屋根から雨漏りする原因6選!適切な対処方法で瓦屋根が長持ちする
昔から親しまれてきた瓦屋根は、耐久性が高く50年以上も長持ちすると言われています。しかし、瓦屋根の住宅でも雨漏りが発生します。「瓦屋根は丈夫なはずなのに、なぜ雨漏りするの?」と思う方もいるでしょう。瓦は優れた屋根材ではありますが、メンテナンスがいらないわけではありません。この記事では、瓦屋根から雨漏りする原因と、修理の方法について解説します。
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瓦屋根から雨漏りする原因は?
瓦屋根からの雨漏りには、以下のような6つの原因があります。
- 瓦の不具合
- 漆喰の剥がれ
- 谷板金の劣化
- 防水紙の劣化
- 土葺きの土の減少
- コーキングの劣化や破損
それぞれ詳しく解説します。
瓦の不具合
瓦に不具合があると雨漏りすることがあります。強風や地震などで瓦がズレて浮いたり、破損が起こります。瓦は固定されていないため、部分的に取り外せるのがメリットです。しかし、固定されていない分、ズレや浮きが生じやすいという特徴があります。
漆喰の剥がれ
漆喰が剥がれたり、割れた箇所が雨水の侵入口になります。紫外線や雨風などが影響し、漆喰が劣化することで起こります。漆喰は防水機能も担っているため、劣化することで防水の役割を果たせなくなるのです。
谷板金の劣化
谷板金の劣化が雨漏りの原因になることもあります。特に谷部分は、屋根と屋根がぶつかる場所であるため劣化しやすい箇所です。劣化が進むと排水の邪魔をして、滞った水分がサビや穴を作り、雨水が侵入してしまうのです。
防水紙の劣化
防水紙の劣化は雨漏りに直結します。最終的に建物を雨漏りから守っているのは防水紙であるためです。しかし、防水紙の状況は外から見ても分からないため、瓦を剥がしてチェックしなくてはいけません。大がかりな作業になることが理由で、防水紙の劣化や破れの発見は遅れる傾向にあります。そのため、気づかぬうちに雨漏りが進んでしまうのです。
土葺きの土の減少
葺き土が減少すると雨漏りが起こることがあります。土葺き工法の瓦屋根の場合、瓦の下の土が雨水を吸収し、雨漏りを防いでいます。経年とともに葺き土が流出することで、雨水を吸収できなくなり雨漏りにつながってしまうのです。
コーキングの劣化や破損
コーキングが劣化していると、雨水を侵入させてしまいます。コーキングは本来、隙間を埋めて防水する役割をしています。劣化すると剥がれたりヒビ割れなどが起きて隙間ができ、雨水が入り込んでしまうのです。
瓦屋根の雨漏りの修理方法は?
瓦屋根の雨漏りの代表的な修理は、以下のような方法です。
- コーキングや瓦交換など部分的に補修する
- 塗装して全体的に修理する
- 全体的に瓦を葺き替える
それぞれ詳しく解説します。
コーキングや瓦交換など部分的に補修する
瓦にヒビや欠けがある場合はコーキングで補修します。隙間を埋めたり、欠けた部分を修正するだけで補修が可能です。瓦が割れている場合は、瓦自体を交換します。瓦は1枚ずつ取り外せるため、部分的に交換できます。また、剥がれた漆喰は新しい漆喰を詰め直し、サビた板金部分は板金を交換して対応します。
塗装して全体的に修理する
セメント瓦の場合は、定期的に塗装して修理します。塗装して防水機能をキープすることで瓦が浸水するのを防ぎます。塗装は経年とともに少しずつ剥がれてしまうため、10年程度を目安に塗り替えましょう。
全体的に瓦を葺き替える
築年数が経っている場合、全体的に瓦を葺き替えることもあります。葺き替えでは、瓦だけでなく防水紙や野地板も新しく交換します。防水紙の耐久年数は20年程度、野地板の耐久年数は30年程度が一般的です。
瓦屋根はメンテナンス次第で優れた耐久性を発揮できる
瓦はしっかりとメンテナンスがされていると、とても長持ちする屋根材です。しかし、その耐久性を発揮するためには、瓦屋根のしくみや特徴をしっかり理解し、適切なメンテナンスを定期的に行うことが必要です。